ぶどうの表面に白い粉が付いていたりします。
この白い粉はなんだろう。
カビやホコリ、農薬にも見えますが食べても大丈夫なのだろうか?
◆ぶどうの白い粉ってカビ?ホコリ?食べても大丈夫なの?
ぶどうの粒の表面に付いている白い粉は「ブルーム」です。
食べても問題ありません。
つまり、この白い粉というのは食べると健康を損ねる可能性があるような、
カビやホコリ、農薬などの類ではないということです。
じゃぁ、ブルームっていったいなんなの?
◆ブルームっていったいなんなの?
ぶどう狩りに行ったことがある方ならばお分かりだと思いますが、
木になっている状態で、すでに白い粉(ブルーム)は付着しています。
このブルームは果実に含まれた脂質から作られた天然の物質です。
◆ブルームにはどういった働きがあるのか?
ブルームは水を撥く性質があります。
皮の表面に付着することで果実が病気などにならないように、
雨などの水分が果実の中に入り込むことを防ぐ役割を担っています。
また、そのように余分な水分が果実内に入り込まないようにすると同時に、
果実から水分が蒸発してしまうことを防いでいます。
その結果、果実を新鮮で瑞々しい状態に保つ役割も果たしているのです。
◆ブルームはぶどうを選ぶ基準となる
ぶどうの表面にブルームが付着している目的は、
ぶどうの健康を維持し新鮮で瑞々しい状態に保つ役割を果たしているのです。
またブルームは完熟の目印ともいえます。
なぜならブルームはぶどうが完熟に近づく時期になると見られるからです。
つまりブルームは新鮮かつ健康で美味しいブドウを選定するポイントになります。
さらに、ブルームは触ると落ちたりします。
ということは、ブルームがたくさんついたままでお店に並んでいるぶどうは、
すごく丁寧に扱われていることにもなります。
ぶどう農家の方も新鮮で美味しい物を消費者へ届けたいという思いから、
白い粉を落とさないように丁寧に収穫して出荷しているのです。
◆最後に
知らないとブルームはカビやホコリ、農薬などと勘違いしてしまいがちです。
きゅうりにもブルームってあるんですけど、
野菜についていると特に農薬だと勘違いされやすいんです。
そのため出荷時にはキレイに拭き取られていたりします。
ですが本当はぶどうと同じくきゅうりを健康かつ新鮮に保つ働きがあります。
ですから白い粉のついたきゅうりのほうが良いのです。
このブルームが付着しているからこそ、
気温や湿度などの自然環境の変化に影響を受けやすい、
ぶどうの果実を守ることができているということになるのです。