「あかりをつけましょぼんぼりに♪お花をあげましょ桃の花♪」
ひな祭りがやってくるとデパートにおいて耳にする歌で、
保育園や小学校で頻繁に歌われるお決まりの歌でもありますよね。
おそらくどんな人でも一回くらいは聞いたことがある童謡だと思います。
しかし、実を言うとこの曲って知っているようで知らない。。。
小っちゃい時分より馴染んでいるはずの歌なんですけど、
自分自身は替え歌としてしか憶えていない。。。のが現状です。
実際オリジナルの歌詞すらもあやふやであったり、
把握していなかったり見当違いしている部分だらけでした。
またあらためて歌詞を読むと。。。歌の意味がよくわからない。。。。
そこでここではひな祭りの歌の歌詞の意味をご紹介します。
目次
◆現代語訳?
まず曲名ですが「たのしいひな祭り」です。
ではさっそく歌の意味から
①番
ぼんぼり(今でいう間接照明)に火をともし明るくしましょう。
そうして桃の花も飾りましょう。
5人で演奏する音楽がなんとも楽しげに聞こえてくるようですね。
今日は楽しいひな祭りです。
②番
男雛と女雛が二人並んでよそ行きの顔をしています。
嫁いでいったお姉ちゃんの色白の顔が三人官女の一人に似ています。
③番
灯された明かりが春の風に僅かに揺られている様子が金屏風に映っています。
少し白酒を飲まれたのでしょうか?
右大臣の顔が赤くなっていますね。
④番
普段着の着物から晴れ着に着替えて帯も締めて、
きょうは私もお洒落をしてます。
女の子にとって春の節句である3月のひな祭りは一番うれしい日です。
このような感じの歌になるんですね。
あらためて歌詞を読むと、
短い言葉の中にしっかりとひな祭りの情景が凝縮されていますよね。
◆「五人ばやし」というのは、どういう意味なのか?
当たり前のように「五人ばやしの笛太鼓♪」などと歌っておりましたが、
うん?!
「五人ばやし」ってなんだ?
漢字で書くと「五人囃子」となります。
囃子とは、歌、笛、大鼓、小鼓、太鼓での音楽のことなんで、
5人の音楽隊だったんですね。
◆どうして、すまし顔なのだろうか?
二人並んで今日は楽しいひな祭りというのに
なんで笑っていなんだろう?
どうしてすましたお顔でいるのだろう?
その理由は、ひな人形は宮中の様子を表しているからなのです。
内裏(だいり)と呼ばれるのは天皇のお住まいという意味です。
つまりは御所を指し、
男雛は天皇、女雛は皇后の姿をあらわしているのです。
宮中祭祀は神聖なものであるからすました顔でいなくてはならないのです。
◆「お嫁にいらした」とはどういう意味なのでしょうか?
「お嫁にいらした♪」と歌っていると、
お嫁さんが家に来たんだなぁ。。。なんて思っていました。
しかし「いらした」は来たのではなく行ったという見解が適切なのです。
三人官女の白い顔が、
お嫁に行ってしまったお姉さんによく似ている。。。という意味なんですね。
◆よく似た官女の白い顔
「よく似た官女の白い顔♪」
この部分だけ歌うとですね。
三人の官女の顔はよく似ているということになります。
その前の歌詞では「お嫁にいらした姉様に♪」となっていますから、
お姉さんに似ているのであって、
三人官女どうしが似ているのではないんです。
ちょうど歌が途切れる部分ですから勘違いするのですね。
◆ひな祭りの歌詞の間違い
・「お内裏様とお雛様二人並んで」
②番の歌詞で「お内裏様とお雛様二人並んで」とありますが、
そのように聞くと、
お内裏様が男雛でお雛様が女雛と思ってしまうのですが。。。
「内裏(だいり)」は天皇のお住まいという意味ですから
「お内裏様」とは男雛と女雛両方の呼び名となります。
「お雛様」もまた男雛と女雛二人で一対の事を表す言葉です。
・「すこし白酒めされたかあかいお顔の右大臣」
③番の歌詞では、
「すこし白酒めされたかあかいお顔の右大臣 」とあります。
この歌詞を聞くと、
赤い顔の老人が右大臣で白い若いほうが左大臣となりますが。。。
向かって右を「右大臣」としてしまったので
歌詞ではそうなっているのです。
しかし実際は向かって右側が左大臣になります。
◆まとめ
何気なく歌っていたひな祭りの歌ですけど、
実は歌詞の意味には、いろんな要素があったのですね。
言葉の勘違いから、歌詞の間違いからと。
本当の歌詞も曖昧だったり、知らなかった箇所ばかりでした。
あらためてなるほど。。。と思ってしまいました。